経済・為替用語集
IFO景況感指数
ドイツのIFO経済研究所が全独1万社を対象に、生産・売上・雇用・収益などに関するアンケート調査を実施してとりまとめたもの。欧州経済1位のドイツの景気先行指標として注目される。
IMF(国際通貨基金)International Monetary Fund
1944年7月にアメリカのニュー・ハンプシャー州ブレトン・ウッズで開催された連合国国際通貨金融会議にて調印された、「国際通貨基金協定(IMF協定)」により、1947年3月1日に業務開始、同年11月には国連の専門機関となった。同機関発足の主目的は、国際貿易の発展、加盟国民の所得増大、そして為替の安定にあり会合時には各国の中央銀行総裁などが出席している。
RSI (Relative Strength Index)
市場の短期的な「売られ過ぎ」、「買われ過ぎ」を計るテクニカル指標。0~100までの数値で表され、一般に20~30以下だと「売られ過ぎ」、70~80以上だと「買われ過ぎ」の目安とする。
ISM米製造業景気指数
ISM(Institute for Supply Management=アメリカ供給管理協会)が国内製造業約300社にアンケートを行い、生産・雇用・在庫など10項目からなる景気動向指数を作成して毎月月初に発表。この指数が50%を下回ると景気後退、50%を上回ると景気拡大を示唆していると言われており、注目度の高い指数の1つである。
アジア通貨危機
1997年6月、米ドルの変動に連動して、本来の価値以上に高い値を付けていたいたアジア諸国の通貨のうちタイの通貨バーツが、ジョージソロス率いるクォンタムファンド(ヘッジファンド)に売られて急激に下落。タイ政府は外貨準備高を切り崩して対抗したが勢いは止まらず、そのままアジア通貨危機に発展。マレーシアのマハティール首相は、「40年間国づくりに尽力してきたのを、ジョージソロスの投機によって全て破壊された」と名指して批判した。
移動平均線 (Moving Average)
相場トレンドを分析する上での原型とされ、もっとも有名かつ簡単なテクニカル指標。
上昇過程にあるトレンドにおいて、21日移動平均線を相場が下抜けた場合には、短期的な売りの目安、逆に上抜けた場合には、短期的な買いの目安とする。
MACD
2本の線を使って、買い、または売りのシグナルを見分けるためのテクニカル指標。
先行する線と遅行する線が重なり合ったところを売買ポイントにして、先行線が遅行線を上抜けば買い、下抜ければ売りの目安とする。
押し目買い
上昇傾向にある相場が一時的に下がった時を狙って買うこと。
FRB(米連邦準備銀行)Federal Reserve Bank
アメリカの中央銀行。厳密には12地区にある連邦銀行の最上位に立ち、アメリカの金融部門最高意思決定機関ともいえる。同機関の目的は他国の中央銀行と同様だが、FOMC(連邦公開市場委員会)の開催を行うことも役割のひとつとなっている。
また、12の地区連銀とは、ニューヨーク・アトランタ・ボストン・シカゴ・クリーブランド・ダラス・カンザス・ミネアポリス・フィラデルフィア・リッチモンド・サンフランシスコ・セント・ルイスを指しており、それぞれがベージュブックと呼ばれる地区連銀景況報告書を提出する義務が課されている。
FOMC(連邦公開市場委員会)Federal Reserve Open Market Committee
アメリカのFRB(連邦準備銀行)で、政策決定を行う際に開かれる会合が、このFOMC(連邦公開市場委員会)。FOMCは、FRB全理事と副議長であるニューヨーク連銀総裁、そして他の地区連銀総裁から交代で選出されて成り立っている。会合では、経済・物価・失業率などをもとに金融政策が決定されるが、このFOMC開催2週間前に各地区連銀からベージュブック(地区連銀景況報告書)が発表されるため、FOMC会合までの2週間におけるFRB総裁の発言や、各地区連銀総裁の発言なども投資家には重視される傾向が強い。
売り上がり
相場が上がっているときに、反転して下がり始めることを期待して売り増ししていく方法。何回かに分けて売ることで購入単価を低くすることができる。
踊り場
景気の成長が一時的に止まっている状況を指す。
ODA(政府開発援助)
発展途上国の経済発展や技術力などの向上の為に先進国が援助を行うこと。
か行
格付け
機関の経営状態がどれほど健全かを、投資家が簡単に判断できるように、収益や財務状況、経営力などを総合的に判断してレベル分けすることを格付けと言い、ムーディーズやスタンダード・アンド・プアーズなどの格付け会社が世界的に有名。
買い下がり
買い下がりとは、相場が下がっている時に、戻しを期待して買い増していく手法。何回かに分けて買うことで購入単価を低くすることができる。
外貨準備高
外貨建ての債務を返済することが困難になった状況で使用する事を念頭に準備しておく外貨持ち高こと。国が輸入代金の決済や借入金の返済などの対外支払いのための外貨預金をしていると考えてよい。
為替予約 (Forward Deal)
両替通貨(例:日本円から米ドルへ両替)、両替額面、両替レート、そして、両替時期(例:1ヶ月後、3ヵ月後)などの諸条件を現時点で約定して取引することをいう。輸出入の決済時などで事前に手持ち通貨での金額を確定できるため、レート変動リスクを回避する方法として使われる。
季節調整済み (Seasonal Adjust)
多くの経済指標には「季節調整済み」という注釈が入っている。これは、冬なら景気は停滞しやすく、夏なら活発になりやすいというような季節性の影響を考慮して、取り除いたデータであることを指している。
機械受注
機械製造業者が受注した設備用機械類の売上高を毎月調査して、景気判断の材料とする。
機関投資家
投資を組織的に行う機関のことを指す。具体的には、銀行や投信会社、投資顧問会社、生命保険会社、損害保険会社などがこれに当たる。
協調介入
複数の国が連携して為替市場で通貨売買を実施して相場を正常化させること。相場が激しく乱高下していたり、各国間の経済状況とかけ離れた相場を形成していたりする場合に、これを行うことで、効果的に混乱を防ぐことを目的としている。
クロスレート
米ドルが絡まない通貨取引相場のこと。(例: NZD/JPY, AUD/EURなど)
月例経済報告
月の主要経済指標の動きを取りまとめて説明し、現在の経済がどのような局面にあるかという見解を統一して発表している。
金融摩擦
米欧から日本国内の閉ざされた金融市場に参入する難しさと、逆に日本の金融機関が海外進出を展開している動きを巡り、日本と米欧間で摩擦が生じてた現象のこと。90年代からは日本の金融市場も緩和が進んでいるが、その動きは非常に緩やか。
鉱工業生産指数
日本では1995年の生産量を基準値(100)と定めて、月の鉱業および製造業(工業)の生産量を指数化したもの。経済実態を捉えるものとして、注目度の高い指標の1つである。
個人所得
個人が得る収入から税金や社会保険料等を控除して、実際に受け取った所得を指す。
この動向は、耐久財(長期の使用に耐える消費財のことで自動車、テレビ、家具、電気製品等)消費に影響を与えるが、経済動向を捉えるための指標としてはやや弱く、注目度はそこそこといったところ。
さ行
サポートライン (Support Line)
テクニカル分析用語。相場が下落の際、下支えされると考えられるレート水準をしめす支持線のこと。
実需筋
主に代金の支払い/受け取りのために為替取引を行う貿易業者などを指す。
市場介入 (Intervention)
外国為替相場が乱高下して急激に動いた場合、経済などへの悪影響を避けるために国が為替市場で通貨の売買して、市場を安定させるため行う。介入には、1国のみでおこなう単独介入と、複数の国が協力して行う協調介入がある。
シカゴIMM(International Monetary Market of the Chicago Mercantile Exchange)
シカゴのマーカンタイル取引所で取引されている、通貨先物市場のことを指す。市場規模は直物取引より小さいものの、IMMが発表する通貨先物ポジション統計は、投機筋のポジション状況をある程度把握することができる。
アメリカ新規失業保険申請件数(Initial Claims)
失業保険給付を申請した件数を集計したもので、毎週木曜日に発表される。
一般的に40万件が雇用創出の分岐点とされ、この数字を上回るか否かが注目されるが、トルネードなど天災があった場合等、申請がずれ込むことも多々ある。
ジャパン プレミアム (Japan Premium)
90年代は、日本の経済力に対する不信感から、欧米諸国の外銀は、邦銀に対しての資金貸し付けを渋る事態がみられ、外銀は金利をらさに上乗せして邦銀に貸し出す処置を取った。この上乗せ幅のことをジャパン プレミアムと呼ぶ。
ジョージ ソロス
ヘッジファンド“クォンタム・ファンド”の設立者。投機家として莫大な富を築く反面、東欧改革に取り組む最大の慈善活動家でもある。また哲学者カール・ボバー(1994年没)の弟子として、師が主張した「開かれた社会」の思想を世界に啓蒙するなど多彩な能力を持っている。1999年2月にはソロス氏のファンドで働いた経験があるフガラ氏が、ブラジル中央銀行総裁に就任したことで、ソロス氏の論敵からはインサイダー取引疑惑が上がったが、後に陳謝されている。
建築着工許可件数(Building Approval)
建築物を着工するにあたり、予め自治体等への許可申請がされ、許可された件数を発表。
建築件数は、金利の変動により左右されやすく、着工件数の増減はその国の景気拡大・後退を見る測りの1つとなる。
消費者信頼感指数 (Comsumer Confidence)
一般消費者に対して景気をどう感じているか、雇用機会が増加していると思うか、予定購入物品の有無などを、現在と半年後の将来に分けてアンケート調査を行い、取りまとめたもの。金融政策の方向性ををはかる上でも重要な指数。
スワップ取引 (Swap Deal)
スワップは「交換」という意味で、金融取引の場では決済日の異なる売りと買い取引(直物取引と先物取引)を、同じ額面分同時に行うことで、決済日のズレから生ずる売相場と買相場の差額で取引する方法。
政策金利
中央銀行が、市中の金融機関に対して貸し出しを行なう際に適用する基準金利のこと。
ZEW景況感指数 (ZEW Indicator of Economic Sentiment)
ドイツにある欧州経済研究所(ZEW: Zentrum für Europäische Wirtschaftsforschung)が、エコノミストやアナリストなどを中心に約350人を対象に6ヶ月先の経済見通しについてアンケート調査してまとめる先行感指数で、IFO景況感指数とあわせて注目度は高い。
セーフガード (Safe Guard)
特定品目の輸入が急増して、国内競合業界に多大な損害を与えている、または与える恐れがあると国が判断した時に、発動できる緊急輸入制限処置を指す。
石油輸出国機構 (OPEC)
加盟国の石油政策の調整および一元化し、原油価格市場での価格安定化を図る為に手段を講じるとともに、加盟国の利益を守ることを目的とした機関。
損きり(Stop Loss)
特定のレベルまで損失が出た場合に、保有しているポジションの反対売買(ポジションが買いなら、売る、ポジションが売りなら反対に買って取引を終了させる)することで、損失を確定させること。
た行
対顧客レート
外国為替の銀行間レート(インターバンク/マーケットレート)に基づいて、一般のお客との取引に適用する相場で、一般的には銀行や両替所などで見かけるのがあらかじめ固定されているこの対顧客レート。他にも対顧客相場の流動レートがある。
地政学リスク(Geopolitical Risk)
他国間の政治的/軍事的な緊張の高まり自体を、世界経済にとっての不安要素と捉えている言葉で、アメリカ率いる国連軍が2002年にイラク侵攻をして以来、悪化している中東情勢を指して使うことが多い。
中央銀行 (Central Bank)
一国の金融制度の中心と考えてよい。お金を造幣して流通させているのも、金利を決めているのもこの中央銀行で、一般の銀行に対しての銀行であり、政府のための銀行でもある。日本では日本銀行(BoJ: Bank of Japan)、アメリカでは連邦準備銀行(FRB: Federeal Reserve Bank)、ユーロ圏では欧州中央銀行(ECB: European Central Bank)がこれに当たる。
ディーラー (Dealar)
自己または自社の資金を使って、自己または自社の利益のために、外国通貨を売買する人。
テクニカル分析 (Technical Analysis)
過去の市場動向をチャートなどを用いて分析し、将来の動きを予測する手法。統計学をもとにさまざまな分析手法が開発されている。
TTB・TTSレート
TTB・TTSレートとは、一般的に対顧客レートで使用される3種のレート中、現金レート、トラベラーズチェックレートよりも良い送金レートを指す。TTBはTelegraphic Transfer Buying Rateの略で、対顧客電信買い相場のこと。TTSはTelegraphic Transfer Selling Rateの略で、対顧客電信売り相場のこと。
トレンド
経済変動の長期的動向や、為替相場の動向を指す。
な行
日銀短観 (正式名称: 企業短期経済観測調査)
資本金10億円以上の上場している大企業と従業員数50名以上の中小企業およそ1万社を対象に、生産・売上・雇用・収益などに関するアンケート調査を日銀が実施してとりまとめる。日銀の金融政策運営の参考にもなっているため、市場関係者の注目は非常に高い。
ネガティブ サプライズ(Negative Surprise)
主に経済指標が、市場の予想よりも大幅に悪化していた場合を指す。
は行
バリューデート(Value Date)
外国為替市場でとりおこなわれる売買取引の資金決済は2営業日後に行われるが、この資金決済日をバリューデートと呼ぶ。
ファンダメンタルズ (Fundamentals)
国や企業などの経営・経済状況を示す基礎的条件のこと。国を捉える場合、政情や金利水準など国運営に関わる事柄と、経済成長率や、物価上昇率、失業率、国際収支といった経済指標などの総称。
フィボナッチリトレースメント (Fibonacci Retracement)
相場の節目を推測する方法。測定範囲内の安値と高値から戻りを計算。計算式は非常に簡単で高値から安値を引き、その変動幅の38.2%、50%、61.8%が押し目買いのポイントと予測するもの。
ポジション
投資している通貨ペアの持ち高。
ヘッジファンド (Hedge Fund)
デリバティブを駆使する私募投資信託という定義付けがもっとも一般的。私募とはいっても不特定多数を顧客とする銀行や、証券会社等とは異なり、100名以下の超富裕層投資家や企業しか募らないため、金融当局の規制がかからず不透明な部分が多いことが懸念されている。
ベージュブック (地区連銀景況報告書)
12の米地区連銀が管轄地域の経済状況をまとめて報告するレポートを指す。FOMC(連邦公開市場委員会)が開催される2週間前の水曜日に公表され、金融政策決定の基礎資料となる。
ビッグバン
語源は宇宙創世時に起きたとされる大爆発を指すが、金融の世界では、金融制度の大改革のことを意味する。1986年に英サッチャー首相が行った証券制度改革や、1996年に日本で当時の橋本内閣が提唱し、後に改革された外為規制の大幅な緩和と、株式委託手数料の自由化等を指して言う。
双子の赤字
経常(貿易)収支と政府の財政収支が共に赤字の状態を指す。輸出よりも輸入が多い=金が海外に流出することで生じる経常(貿易)赤字と、税収よりも多くの金を予算組みして実際に使うことで赤字となる財政赤字。
ブローカー (Broker)
同一外国通貨を買いたい人と、売りたい人を取り次いで、取引を成立させる仲介人または仲介企業。
フィラデルフィア連銀調査
アメリカのフィラデルフィア地区連銀が3州(ペンシルバニア州、ニュージャージー州、デラウエア州)の非農業部門雇用者数や、失業率、個人所得などを調査し、景況感指数として公表する。アメリカ国内の景気先行指数と捉え重視する筋も多い。
ブル (Bull)
英語の「雄牛」が語源で、雄牛が攻撃時に、角を武器に頭を下から上に突き上げる様子から相場状況を語るときには、「強気」という意味で用いられる。
ベアー (Bear)
英語の「熊」が語源で、熊が攻撃時に、後ろ足だけで立ち上がり、前足(腕)を上から下へ振り下ろしてくる様子から、相場状況を語るときには、「弱気」という意味で用いられる。
貿易収支 (International Trade in Goods and Services)
商品の輸出から輸入を差し引いたもので、輸出より輸入が多ければ「赤字」、輸入より輸出が多ければ「黒字」となる。
ポジティブ・サプライズ (Positive Surprise)
主に経済指標が、市場の事前予想よりも大幅に改善していた場合を指す。
ポンド危機
1992年、イギリスのポンドに対してジョージソロス率いるクォンタムファンド(ヘッジファンド)から空前の浴びせ売りが入り、イギリス政府は外貨準備高をおよそ200億ポンドも切り崩してポンド買いに投入し、加えて公定歩合を1日に3度も変更する異例の処置を取って対抗したが、イングランド銀行は破産寸前にまで追い詰められ、資本主義の怖さを浮き彫りにした。
ま行
マーケットレート(Market Rate)
銀行間レートまたはインターバンクレートとも呼ばれるこのレートは、銀行間取引において用いられ、一般または法人が両替時に適用される対顧客レートとは異なる。このマーケットレートを元に各金融機関は対顧客レートを設定するため、商品市場における卸価格だと置き換えて考えるとわかりやすい。為替売買は地球の自転により24時間休むことなく世界のどこかで行われているためマーケットレートは24時間変動し続けている。
や行
有事のドル買い
他国間で政治・軍事的な緊張が高まったときや、戦争勃発や大規模なテロ活動など、平常と変わった大事件(有事)が起こった時などは、世界の基軸通貨である米ドルを買っておけば安全という考え方から生まれた言葉で、市場では正しい説であると広く考えられていたが、アメリカ本土が狙われた2001年の9.11アメリカ同時多発テロを境に、この説は崩れ始めている。
ら行
利食い (Take Profit)
特定のレベルまで利益が出た場合に、保有しているポジションの反対売買(ポジションが買いなら、売る、ポジションが売りなら反対に買って取引を終了させる)することで、利益を確定させること。
レジスタンスライン (Resistance line)
テクニカル分析用語。相場が上昇の際、上抜けできにくいと考えられるレート水準をしめす抵抗線のこと。
レバレッジ効果 (Leverage)
小さな力で大きな物体を動かせる、てこ (Leverage) の原理を投資の世界で用いているマージンFXのように、少額の投資資金で大きなリターンが期待できる効果をレバレッジ効果と呼ぶ。この効果は利益だけでなく、逆に大きな損失を生じさせ得るものでもあるので、マージンFX取引を行う前には十分な理解が必要。
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